美容皮フ科BLOG

2023.09.12美容皮フ科BLOG

シミの種類とおすすめの治療法について

シミの種類とおすすめの施術について解説

監修:皮膚科医 安藤かおり(あんどう歯科・美容皮フ科)


美容皮膚科の患者様で一番多い相談がシミ治療です。

一言で「しみ」と言っても「しみ」には実はたくさんの種類があります。

種類によって治療法が変わってくるので患者様が受診されるしみにはどんな種類があるか見ていきましょう。また当院で行う治療法をご紹介いたします。

【目次】

・老人性色素斑・日光黒子

・そばかす(雀卵斑)

・肝斑

・ADM(後天性真皮メラノサイトーシス)

・その他

・まとめ


①老人性色素斑・日光黒子

年齢で出てくるいわゆる通常のしみ。最も多いものですね。

境界がはっきりして丸いものが多いです。

<治療法>

レーザー治療がおすすめです。当院だとQスイッチルビーレーザーで治療していきます。

レーザーを当てるとかさぶたができて2週間位でしみが取れていきます。

治療後1ヶ月頃に炎症後色素沈着と言ってレーザーを当てたところが茶色くなってしまうことがあります。

その場合は内服や外用で経過を見ていきます。


②そばかす(雀卵斑)

幼少時から両頬から鼻根部にかけて出てくる点状の褐色班です。

左右対称で頬の上から鼻にかけて出現します。遺伝性もあると言われています。

<治療法>

IPLフォト治療(当院ではセレックV)やレーザー治療をしていきます。

そばかすは皮膚の浅い層に色素があるためIPLやレーザーどちらにも反応がいいです。

IPLだけでは取りきれないものはレーザーを併用することもあります。

そばかすは遺伝性の疾患であり、一度とっても時間経過でまた出てきやすいのでダウンタイムが少なく続けやすい治療であるIPLはお勧めです。


③肝斑

30代以降の女性に多く見られるもので両頬にかけて(人によってはこめかみや鼻下にも)出現します。

べったりとして褐色斑が面で見られるのが特徴です。

ホルモンバランスや摩擦、日焼けなどの色々な要素が関係していると言われています。

妊娠や出産を機に濃くなることも多いです。

<治療法>

肝斑治療における第一選択はまずはトラネキサム酸シナールの内服になります。トラネキサム酸によってメラノサイトを活性化させるプラスミンを抑えていきます。

次に外用 ハイドロキノンという美白剤やトレチノインと言って皮膚のターンオーバーを促進させる薬を使用して肌に溜まったメラニンを追い出していきます。

トーニングと言って少しずつ薄くするレーザー治療やニードルRF、ジャルプロやスネコスのようなECM製剤(肌育治療)も治療の選択肢となります。

肝斑は通常のしみと異なり、薄くしてその後も濃くならないようにケアをし続けることが大事です。


④ADM(後天性真皮メラノサイトーシス)

20代前後で両頬や目の下、鼻まわりに左右対称性に出現します。

好発部位は肝斑と似ていますが、やや青みやグレーがかった色調をしていることや形状、発症年齢などから鑑別します。

通常のしみと言われているものに比べて皮膚の深い層にあります。

<治療法>

当院ではQスイッチルビーレーザーで治療していきます。

レーザーを当ててから半年ほどかけて徐々に破壊されたメラニン色素が吸収されて薄くなっていきます。

1回の治療でもある程度薄くはなりますが完全になくすためには半年おきに数回の治療が必要な場合もあります。


④色素沈着

シミと言って受診されるものの中で意外と多いのが炎症後の色素沈着です。

湿疹の後、ニキビ跡、火傷痕、怪我の跡、擦った痕

色々なパターンがあります。

基本的には時間経過で薄くなっていきます。

早く治すためには摩擦をしない、日焼けをしないが一番大事です。

少しでも早く治すために内服治療外用治療(ハイドロキノンやトレチノイン)を行います。


その他

・イボ(脂漏性角化症 扁平疣贅 尋常性疣贅)

しみのように茶色いですが触ると表面がざらざらしているものです。

脂漏性角化症は元々老人性色素斑から発症することも多いです。

・太田母斑(青あざ)

生まれつき、遅くとも思春期までに出現するもので顔の片側に青色からグレーがかった色調のものが出現します。

眼球にも同様の青い色を認めることもあります。

・扁平母斑(茶あざ)

生まれつき存在するものも多いですが思春期頃に出現してくることもあります。

老人性色素斑に似ていますが、色調が均一でベタっとしており境界が明瞭な褐色班であることが多いです。

島状になっているものや周りがギザギザしたものもあります。


まとめ

思った以上にたくさんあるのではないでしょうか?

自分が「しみ」だと思っているものがどの種類に当たるかを考えるのは患者様ではなく、私達、皮膚科医の仕事です。

特にシミだと思っていても実は悪性黒色腫や基底細胞癌といった癌が混ざっていることも稀にあります。

皮膚科ではダーモスコピーという拡大鏡を使ってシミやホクロの診断をします。皮膚科医の必須アイテムですね。

たくさんの種類を挙げましたが、

あざはレーザー治療が保険適応のものとなります。

イボに関しても保険での治療が適応になることもあります。美容皮膚科で治療することもありますが当院では治療しておりません。

美容皮膚科で治療していくのは

  • 老人性色素斑
  • そばかす
  • 肝斑
  • ADM
  • 色素沈着

になっていきます。

シミ治療でお悩みの方、ぜひあんどう歯科・美容皮フ科までご相談ください。

【あんどう歯科・美容皮フ科のシミ治療】


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