歯科BLOG

2023.11.01歯科BLOG

ハチミツを口内に塗ると口臭が和らぎ、舌もきれいに

介護施設でハチミツが大活躍!口内に塗ると口臭が和らぎ、舌苔が取れてきれいに

<記事監修>

歯科医師:安藤雄基(あんどう歯科・美容皮フ科)


口の中が潤い、口臭が緩和する

現在、介護施設で「ハチミツ」を使った口腔ケアが話題になっています。ハチミツには殺菌、保湿効果があり、介護が必要な方のお口の中は、唾液が少なくなることで口の中が乾き、汚れやすい状態です。口の中が乾燥すると、唾液による殺菌作用が減り、雑菌が繁殖して口臭などにつながります。その点、ハチミツには強い殺菌力と保湿効果があるので、口の中を潤し、口臭の予防・改善に役立ちます。


ハチミツを使った口腔ケアのやり方

ティースプーン1杯程度のハチミツを、清潔な指につけ、歯ぐき、舌、上顎、内頬などに塗り上げていきます。夕食後の歯磨きをした後にハチミツを塗ると良いです。ハチミツは甘くて美味しいので、口の中に塗るとみなさん喜ばれます。できる方は、10〜15秒くらい口の中に留めといてほしいのですが、大抵はすぐになめたりすぐに飲み込んだりしてしまうことが多いです。私は、舌痛症(味覚障害や舌がピリピリするなどの症状)の方にもおすすめしています。

唾液が出るので、ハチミツを塗ってそのまま寝ても意外とベタベタしません。殺菌作用のおかげで虫歯の心配もありません。


使用するおすすめのハチミツ

ハチミツの殺菌効果を得るには、天然で純粋のハチミツを選ぶのがポイントです。また、ハチミツは40度以上になると酵素やビタミンが死んでしまうため、非加熱もしくは低温度加熱のものを選ぶと良いです。


ハチミツの口臭効果

口臭には即効性があります。ハチミツを塗った翌日から効果があります。塗った日と塗らなかった日は明らかに違いがわかるくらい効果は歴然です。


ハチミツを使用して、真っ白な舌苔(ぜったい)が取れ味覚が戻った

舌苔とは、食べかすや細菌、古くなった粘膜などが舌についた垢みたいなものです。高齢者の場合、舌苔の細菌が肺に入ると肺炎を引き起こす危険があるため、舌苔ケアは大切です。

ハチミツにはタンパク質を溶かす性質があるため、舐めるだけで余分な舌苔を除去することができます。ある患者様にハチミツを使った口腔ケアを行ったところ、徐々に舌がきれいになり、味覚が前より良くなり、食事量が増え、それに伴い体がみるみる元気になっていきました。ハチミツの舌苔への効果は早い人でも2〜3週間はかかる印象があります。


ハチミツは安全で口腔ケアに最適

ハチミツは安全な上、刺激が少なく、誰にでも簡単にできるため口腔ケアには最適です。ハチミツには虫歯や歯周病予防、口内炎の予防効果もあるようです。口のトラブルを予防するセルフケアとして、ハチミツを使った口腔ケアは、どなたにもおすすめできます。

ハチミツを口の中に塗るときは、清潔な手で行いましょう。スプーンで口の中に入れ、舌で口腔内に塗り広げても良いと思います。ぜひお試しください。


あんどう歯科・美容皮フ科

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安藤雄基(歯科医師)

患者様、職員、地域の方々と治療という概念を超え、人生を豊かにしていく関わり方を持てるような歯科医師を目指しています。患者様一人ひとりと誠実に向き合い、治療を通して「幸せ」を提供できるよう、日々診療しております。

<経歴>

平成25年3月愛知学院大学歯学部卒業

平成25年4月岐阜県立多治見病院研修医(歯科)

平成29年6月オレンジ歯科クリニック 勤務

令和 2年7月おしむら歯科・こども矯正歯科クリニック 勤務

令和5年4月名古屋市昭和区であんどう歯科・美容皮フ科を開業