2023.12.14歯科BLOG
【フッ素は歯を守る強い味方】フッ素配合の歯磨き粉の使用方法
フッ素は歯を守る強い味方
フッ素配合の歯磨き粉の使用方法について解説
歯医者さんで「フッ素を歯に塗ると良いですよ」と聞いたことはありませんか?今回はフッ素の働きと正しい使用方法について解説いたします。
フッ素の働き
フッ素は自然界に広く存在し、地球上の岩石や水にも含まれています。歯科医療においては、フッ素が虫歯予防に効果的であることが知られています。
1.歯質の強化
歯を溶かす酸に強く、虫歯になりにくい強い歯に育てます。
2.再石灰化を促進
歯から溶け出したカルシウムなどを元に戻りやすくします。初期の虫歯であれば、治療をしなくてもフッ素だけで対応できる可能性があります。
3.虫歯菌の働きを抑制
虫歯の原因となる細菌を弱体化させ、産生する酸の量を減らします。
【年齢別】フッ素配合の歯磨き粉の使用量・使用方法
<0〜2歳>
米粒程度(1〜2mm程度)
- フッ素濃度は900〜1000ppmF
- 就寝前を含め、1日2回は歯磨きをしましょう。
- 900〜1000ppmFの歯磨き粉をごく少量使用します。
- 歯磨き後はティッシュなどで軽く拭き取ってもOKです。
- 歯磨きについては、歯医者さんでアドバイスを受けましょう。
<3〜5歳>
グリーンピース程度(5mm程度)
- フッ素濃度は900〜1000ppmF
- 就寝前を含め、1日2回は歯磨きをしましょう。
- フッ素効果を得るため、歯磨き後のうがいは不要です。
- うがいをしないことに抵抗がある場合は、少量の水で1回(5秒間)だけすすぎましょう。
<6歳〜成人・高齢者>
歯ブラシ全体(1.5cm〜2cm程度)
- フッ素濃度は1400〜1500ppmF
- 就寝前を含め、1日2回は歯磨きをしましょう。
- フッ素効果を得るため、歯磨き後のうがいは不要です。
- うがいをしないことに抵抗がある場合は、少量の水で1回(5秒間)だけすすぎましょう。
- チタン製歯科材料(インプラントや入れ歯など)を使用していてもご自身の歯がある場合はフッ素配合の歯磨き粉を使用しましょう。
フッ素配合の歯磨き粉使用時の注意点
1回の使用量が少なすぎると効果が薄れてしまいます。フッ素をなるべくお口の中に残すため、歯磨き後の飲食は最低30分控えてください。
まとめ
フッ素は歯を守る力強い味方です。定期的な歯科検診を受けつつ、適切な方法でフッ素を摂ることで、虫歯から歯を守り、お口の健康を維持することができます。大切な歯を守るために、日々のケアを怠らず、フッ素の力で、虫歯ゼロを目指しましょう!
<記事監修>
安藤雄基(歯科医師)
<経歴>
平成25年3月愛知学院大学歯学部卒業
平成25年4月岐阜県立多治見病院研修医(歯科)
平成29年6月オレンジ歯科クリニック 勤務
令和 2年7月おしむら歯科・こども矯正歯科クリニック 勤務
令和5年4月名古屋市昭和区であんどう歯科・美容皮フ科を開業