詰め物と被せ物を同時にセラミック治療できれいにした症例
<ご相談内容>
- 銀歯をセラミックに変えてほしい
- 被せ物と詰め物を一片に治療してほしい
<カウンセリング・診断結果>
左上の奥歯の銀の詰め物が取れ受診されました。銀歯による治療のデメリットを説明したところ、隣の銀歯も一緒にセラミック治療を受けたいと希望されました。セラミック治療で被せ物と詰め物を同時にセットする、治療の難易度が高いケースとなりました。
<行ったご提案・治療内容>
左上奥歯の2本のセラミック治療(被せ物と詰め物)
<術後の経過・現在のご様子>
詰め物で使用するセラミックは、e-maxというガラスセラミックを強化した素材です。被せ物で使用するセラミックは、ジルコニア(正式名称は二酸化ジルコニウム)で人工ダイヤモンドといわれるほど耐久性の高い素材です。 同じセラミックでも素材が違うと歯への接着方法が異なります。そのため2本同時に接着することはできず、隣の歯に処理液や接着剤がつかないよう慎重に操作をしなければなりません。
2本同時にセラミックを入れる治療は、いつもより神経を使います。一発勝負なところがあるので、緊張しましたがきれいに入れることができました。
<この治療のリスクについて>
- ホワイトニングしても白くならない
- 治療後しみたり、違和感がでることがある
- 過度な力がかかると割れたり脱離する可能性がある
- 就寝時、セラミックの被せ物の保護のためマウスピースの装着が必要
- 定期的に咬み合わせのチェックとメンテナンスが必要
年齢・性別:50代、男性
診療種別:自由診療
治療回数:2回
治療費総額の目安:110,000円(税別)
安藤雄基先生よりひとこと
今回は、セラミックの被せ物と詰め物を同時にセットした症例でした。セラミック治療は単純にセラミックを歯に入れるだけではありません。素材や歯の状態に合わせて、接着方法を変えないと長期的な予後が得られないと考えております。私は治療した歯はできるだけ長く使用してもらいたいと思い日々診療しています。丁寧な治療にはそれなりに時間とコストがかかります。小さな虫歯治療でも治療前に説明を受け納得してから治療を受けることをおすすめします。
<記事監修>
安藤雄基(歯科医師)
<経歴>
平成25年3月愛知学院大学歯学部卒業
平成25年4月岐阜県立多治見病院研修医(歯科)
平成29年6月オレンジ歯科クリニック 勤務
令和 2年7月おしむら歯科・こども矯正歯科クリニック 勤務
令和5年4月名古屋市昭和区であんどう歯科・美容皮フ科を開業