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知らないと損する裏側矯正の7つの真実
歯並びを改善したいけれど、矯正装置が目立つのは避けたい。そんな方にとって裏側矯正は魅力的な選択肢です。表からは見えない裏側矯正ですが、実は知っておくべき重要なポイントがたくさんあります。
私は歯科医師として多くの矯正治療を担当してきましたが、裏側矯正に関しては特に患者さんの誤解や知識不足を感じることが少なくありません。
裏側矯正とは?基本を理解しよう
裏側矯正とは、歯の裏側(舌側)に矯正装置を装着する治療法です。一般的な表側矯正と比べて、外からほとんど見えないという大きな特徴があります。
表側矯正とは、歯の表側にワイヤーとブラケットを用いた矯正装置を装着する矯正方法で、歯科矯正の方法として長い歴史を持つ、もっともメジャーな治療方法です。
裏側矯正の最大の魅力は、矯正中の見た目が目立たないことです。社会人や人前に立つ仕事をされている方に特に人気があります。
ただし、見た目以外にも表側矯正との違いはいくつかあります。矯正器具の力のかかり方が違い、裏側矯正は表側矯正に比べて、隣り合う歯と歯をむすぶワイヤーの距離が短いため、より強い矯正力が働くとされています。

真実1:裏側矯正の費用は想像以上に高額かもしれない
裏側矯正を検討する際に、最初に直面するのが費用の問題です。実は裏側矯正は他の矯正方法と比較して費用が高めに設定されています。
2025年現在の相場は、全体矯正で100万円〜170万円、部分矯正で40万円〜70万円程度です。表側矯正が全体矯正で60万円〜120万円、部分矯正で30万円〜60万円程度であることを考えると、かなりの差があることがわかります。
なぜこれほど費用に差があるのでしょうか?
裏側矯正が高額になる主な理由は、歯の裏側は表側よりも凸凹が大きく面積が狭いという違いがあるため、複雑な歯の裏側一本一本に合わせて微調整を加え、矯正装置を作る必要があるからです。つまり、裏側矯正は表側矯正よりも高い技術と豊富な経験を要するのです。
さらに、オーダーメイドの矯正装置を使用することや、治療時間の長さと技術的難易度の高さも費用を押し上げる要因となっています。
真実2:裏側矯正は意外と目立つことがある
「裏側矯正は見た目が気にならない」というのが最大の魅力ですが、実はこれには少し注意が必要です。
確かに前歯の表側に金属が見えることはありませんが、奥歯の外側にはしばしば表側矯正のような装置がつくことがあります。また、犬歯の外側にも、歯と同じ色のプラスチックの突起をつけることがあるのです。
マウスピース矯正でも同様ですが、前歯に金属がくることは無いものの、前歯に歯と同じ色のプラスチックをつけたり、奥歯の見えにくい部分に針金や装置をつけることが必要になってしまうことがあります。
これは何を意味するのでしょうか?
つまり、「完全に見えない矯正」を期待していると、少し落胆するかもしれないということです。特に大きく口を開けて笑ったり、話したりする場面では、装置の一部が見える可能性があります。
真実3:裏側矯正は舌に負担がかかる
裏側矯正の最大のデメリットの一つが、舌への負担です。歯の裏側に矯正装置をとりつけるため、舌が装置に触れやすく違和感や異物感を強く感じることがあります。
また、舌が装置にふれることにより、傷ついたり口内炎ができることもあるのです。この違和感は時間とともに薄れていきますが、口の感覚が敏感な方にとっては大きなストレスになることがあります。
特に発音への影響は見逃せません。裏側矯正は矯正器具が舌にふれるため、喋りにくさを感じることもあります。特に舌を歯の裏側につけるタやナの発音が難しくなったり、滑舌が悪くなる可能性もあります。
喋る機会が多い方は、そういった話しにくさがストレスになるかもしれません。
ただ、装置になれてしまえば、喋りにくさは改善していくことが多いです。私の患者さんの中には、歌手やテレビに出ている方も含めて問題なく治療が行えているケースもあります。

真実4:食事の楽しみが一時的に減るかもしれない
裏側矯正には物が食べにくいというデメリットもあります。舌が矯正装置に当たるため、食事がしずらく食べ物が矯正装置にはまりやすいのです。
特に麺類などの細い食べ物は矯正装置に絡まりやすく、肉や野菜などの繊維も矯正装置にはさまりやすいです。矯正装置になれるまでは、食事の時間が不自由に感じられストレスになることがあります。
私は患者さんに「最初の1ヶ月が一番大変です」とお伝えしています。その期間を乗り越えれば、徐々に慣れていきますよ。
また、裏側矯正の装置はちょうど歯と歯が当たる部分につくことが多いです。たとえば前歯の裏や、上の奥歯の内側などは舌の歯がちょうど噛み合う部分なので、そのまま裏側矯正の装置はつけられません。
そうした場合、上顎の奥歯や下顎の奥歯に噛み合わせを上げるためのプラスチックを貼ることが多いです(矯正医は”バイトアップ”と呼びます)。バイトアップのプラスチックをつけると、その間はその部分でした物が噛めず、やや辛抱が必要になります。
バイトアップのプラスチックは3ヶ月〜半年程度して他の歯が当たってくると外せるようになることが多いです。
真実5:口内ケアが難しくなる
取り外しが聞かない矯正装置の場合、歯磨きなどの歯のケアがかなり難しいものになります。特に裏側矯正は、鏡で矯正装置を確認できないため表側矯正よりも歯磨きの難易度があがってしまいます。
そのため、歯磨きが苦手な方や、虫歯がなどの口内トラブルが多い方に裏側矯正はお勧めできないこともあります。
矯正中はどうしても磨き残しが多くなるので、歯ブラシだけでなくデンタルフロスやタフトブラシなどを使ってより丁寧に歯を磨いていく必要があります。
ただ逆に言えば食事のたびに人前で外す必要はなく、また表側矯正に比べても虫歯が少ないというデータがあります。虫歯の発生を抑える唾液の循環の恩恵を裏側矯正の装置のほうが受けやすいことが理由とされています。
当院では、矯正治療中の患者さんに対して、特殊な歯ブラシの使い方や、フロスを通すための専用器具の使用方法などをしっかりとお伝えしています。定期的なクリーニングも重要です。
真実6:治療期間が長くなることがある
裏側矯正は一般的に表側矯正に比べて3ヶ月〜半年程度は治療期間が長くなる傾向があります。
歯がデコボコの場合、内側に入っている歯を外側に押し出す場合は表側矯正に比べてやや時間がかかる傾向があります(逆に歯を内側に入れるのは早いです)。また細かな調整がやりづらいので、最終的な噛み合わせの調整の段階で表側矯正よりも時間がかかる傾向があります。
治療期間が長くなることで、精神的な負担や通院の手間が増えることも考慮しておく必要があります。
ただし、これは一般的な傾向であり、個人差があります。歯並びの状態や、どのような装置を使用するか、そして担当医の経験や技術によっても大きく変わってきます。
あなたの歯並びの状態はどうですか?一度、矯正専門医に相談してみてはいかがでしょうか。

真実7:裏側矯正の適応症と限界を知ろう
以前は裏側矯正は表側矯正に比べて適応症が狭く、綺麗に仕上がらないと言われていました。しかし、技術の進歩により、現在では多くのケースで対応可能になっています。
裏側矯正は表側矯正に比べて格段に高い技術が必要ですが、十分に経験を積んだ矯正医が治療を行えば表側矯正とあまり遜色の無い治療結果を出せるようになってきています。
特に前歯を引っ込める治療(出っ歯の改善など)は裏側矯正が得意とする分野です。矯正力が強いという特性を活かせるからです。
ただし、裏側矯正でないとできない治療がないというのも事実です。表側矯正と違って、費用も高く高度な技術が求められる裏側矯正。ですが、この方法でないと治せない症状というものはほとんどありません。
治療が目立たないことは最大の利点ですが、費用面などを考えても安く抑えられる他の治療方法を考えてもいいでしょう。
裏側矯正をして後悔しないためにも、矯正専門の歯科医院で裏側矯正は受けましょう。また、複数の歯科医院のカウンセリングを受け、経験した症例数や実績を確認することをお勧めします。
裏側矯正を選ぶ際のポイント
裏側矯正を検討する際には、以下のポイントを押さえておくと良いでしょう。
まず、医師の経験と専門性を確認することが重要です。裏側矯正は高度な技術を要するため、経験豊富な矯正専門医に相談することをお勧めします。
次に、使用する装置のタイプについても確認しましょう。裏側矯正にも様々なシステムがあり、それぞれ特徴が異なります。
医院の設備と通いやすさも重要なポイントです。定期的な通院が必要となるため、アクセスの良さや診療時間なども考慮に入れましょう。
そして、多くの医院では無料カウンセリングを実施しています。これを活用して、疑問点や不安を解消することが大切です。
まとめ:裏側矯正の7つの真実
裏側矯正について7つの真実をお伝えしてきました。
①費用は表側矯正より高額になる傾向がある
②完全に見えないわけではなく、状況によっては装置が見える場合がある
③舌への負担があり、発音や違和感に影響することがある
④食事に制限や不便さを感じることがある
⑤口内ケアが難しくなる
⑥治療期間が表側矯正より長くなることがある
⑦適応症と限界を理解し、専門医に相談することが重要
裏側矯正は見た目を気にせず矯正治療を受けられるという大きなメリットがありますが、デメリットもしっかり理解した上で選択することが大切です。
矯正治療は長期にわたるものですので、あなたのライフスタイルや優先事項に合った方法を選ぶことが成功の鍵となります。
もし矯正治療をお考えでしたら、ぜひ当院「あんどう歯科・美容皮フ科」にご相談ください。矯正治療はもちろん、一般歯科から美容皮膚科まで幅広く対応しております。あなたに最適な治療法をご提案いたします。詳細はこちらからご確認いただけます。
<記事監修>

安藤雄基(歯科医師)
〒466-0014
愛知県名古屋市昭和区東畑町1丁目40−9
平成25年3月 愛知学院大学歯学部卒業
平成25年4月 岐阜県立多治見病院研修医(歯科)
平成27年6月 東海市 小島歯科室 勤務
平成29年6月 名古屋市緑区 オレンジ歯科クリニック 勤務
令和 2年7月 名古屋市中川区 おしむら歯科・こども矯正歯科クリニック 勤務